別のコンテンツでは、セラミドの保湿機能について紹介しました。
すでにおなじみになっているように、肌の潤いを保ってくれる成分はセラミドだけではなく、「潤いの保ち方」にもひとつだけではありません。
また保湿する力にも差があるようです。
このコンテンツではそれらの違いをまとめます。
(「いちばん正しいスキンケアの教科書」吉木伸子著98~100ページを参考にしています)
1 水分を挟み込むタイプ
・セラミド
・セラミド以外のスフィンゴ脂質
・水素添加大豆レシチン
・ステアリン酸コレステロール
サンドイッチのように水分を挟み、湿度がどれほど下がっても水分をキープします。
保湿力は最も高く、中でもセラミドは最強です。
セラミドは多くの種類があり(千種類以上あるとの説も)、主なものは以下のような働きを持っています。
・セラミド2 保湿機能をサポートする
・セラミド3 保湿機能に加え、シワを軽減する
・セラミド4と5 角質の脂質バリア
・セラミド6 水分保持やシワの軽減に加え、ターンオーバーの促進
※参考:https://i-voce.jp/feed/7269/
現在では数字ではなくアルファベットでの表記に変わっています。
・セラミド2→セラミドNS
・セラミド3→セラミドNP
・セラミド6Ⅱ→セラミドAP
セラミドを含むLC製品はあまり多くありませんが、代表的なのはモチモチーナです。
モチモチーナにはセラミドNP(セラミド3)が含まれています。
セラミドとは違うタイプの保湿成分もあります。
2 水分を抱え込むタイプ
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・エラスチン
・ヘパリン類似物質
水分を抱えて肌内に留まらせることができるタイプ。
上の挟み込むタイプよりも保湿力は弱いですが湿度が下がっても効果を発揮し続けてくれます。
ヒアルロン酸はLC製品のフレテやキリンのまつ毛にも含まれています。
(突然登場!)
ちなみにコンドームのグラマラス・バタフライの「モイスト」タイプには、マリンコラーゲンとヒアルロン酸を配合したゼリーがついています!
3 水分を吸着するタイプ
・天然保湿因子(NMF)
・PG(プロピレングリコール)
・グリセリン
・1.3BG(プチレングリコール)
しっかりした保水力を求めるなら1のタイプ(特にセラミド)を、乾燥が軽い場合は2のタイプでOKです。
3は補助的に使うべきで、これだけで十分な潤いキープは期待できません。
アミノ酸の化粧水などを使った場合も、その上から1または2を含む美容液を使いましょう。
セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を含んだクリームも販売されていますが、顔に使う場合は油分が多すぎます。
これらの成分をフェイスケアに用いるのであれば美容液がオススメです。
セラミドと疑似セラミド
セラミドには本物と疑似セラミドがあります。
疑似セラミドは、セラミドと似た構造をしていますが実際には別もので、「合成類似セラミド」とも呼ばれます。
疑似セラミドを配合した製品を使ってはいけない、というわけではありませんが、保湿力はやはり本物のほうが上です。
この二つを見分けるには、成分表示をチェックします。
そこに「セラミド2」「セラミド3」など、数字(もしくはアルファベット)がついていれば本物のセラミドです。
上で紹介しているように数字はセラミドの種類を表し、「6」や「10」もありますが、「2(NS)」や「3(NP)」が効果が高いとされています。
(上で紹介している「モチモチーナ」は「セラミド3(NP)」配合です)
ちなみにセラミド配合美容液を使うのであれば、
朝晩、顔に乗せるようにそっとつけ、そのまま浸透するのを待つ
のが正しいやり方です。
すりこむのは肌への負担になるのでNGです。美容液に限らず、化粧品は「乗せるようにつける」を心がけましょう。