ほとんどの女性は「あぶらとり紙」を一度は使った経験があるのでないでしょうか。
Tゾーンなどに浮いてきた皮脂をサッととれるので、とても便利です。特に暑い季節は、バッグに常備している女性は多いはずです。
しかし美容アドバイザーの佐伯チズさんは、あぶらとり紙は一切使いません。
その理由は、
きれいになれないから。
この件について、佐伯さんはご自身の著書「美肌塾」でこのように解説されています。
とくに30歳を過ぎた女性にとって、皮脂は不要なものではなく、貴重な天然のナチュラルクリームです。それを根こそぎとるなんてもったいない!
高いお金を払って捨てる必要などありません。
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それでは、おでこなどに皮脂が目立ち、テカってきたらどうするのでしょうか?
答えは・・・
「ある場所」から「ない場所」へ移動させる
です。
どういうことかというと、
つまり、Tゾーンの皮脂が気になるなら、そこをきれいに洗った手で押さえてから、乾燥しがちな目元や口元にもっていってあげる。
そうすれば全体の油分バランスがとれて、ギトギト感も気にならなくなるはずです。
「皮脂は、取れば取るほど出てくる」という話を聞いたことはないでしょうか?
せっかく分泌された皮脂を取ってしまうと、肌が「油分が不足している」と判断して、また皮脂を追加で分泌するわけです。
「顔の洗いすぎは良くない」といわれる理由のひとつがこれです。
佐伯さんによると、皮脂の中には水分も含まれています。つまり皮脂を取るとは、水分をとることでもあるのです。
テカっている部分を押さえて、指についた皮脂を目元、口元に移動させると肌の水分が奪われません。
間違っても、あぶらとり紙でメイクがヨレヨレになるまで肌を擦らないこと。基本的に紙は紙、肌から水分を奪うものなのです。
だから、テカっているのに皮がむけるという状態が起こるのです。
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それでも、どうしても皮脂を取り除きたい、という場合はどうすれば良いのでしょうか?
皮脂と同時に水分を取らないというポイントを押さえた、佐伯さんのやり方はこんな感じです。
どうしても取りたいというのであれば、水で濡らして絞ったコットンでそっと押さえましょう。
そうすれば、水分と油分のバランスがとれて肌も落ち着きます。
ちなみに「分泌される皮脂は天然のクリーム」という考え方は、米澤房昭さんも提唱されています。
こちらのコンテンツをご覧ください。
米澤房昭さんの泡立てない洗顔 ハナビラ・しろつやびじん使い方参考に
これまでずっとあぶらとり紙を使ってきた方が、全く使わないという方針にいきなり変えるのは厳しいでしょう。
しかし「取れば取るほど分泌される」原理を考えると、取る回数を減らしたり、取り方を変えることで理想に近づけるのかもしれません。
使う頻度を除々に減らすか、もしくは佐伯さんオススメの方法で取ることを検討しても良いのではないでしょうか。