女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀医師が、著書「セックスにさよならは言わないで」で、骨盤底筋トレーニングのやり方を解説されています。
同トレーニングについては何度か記事にしていますが、関口医師のやり方も参考のため紹介します。
・セックスにさよならは言わないで(PR・楽天市場)同書の100~102ページから一部を抜粋します。
(関口医師は”骨盤底筋”ではなく、”骨盤底”との呼称を使用されています)
骨盤底トレーニングのやり方と注意点
関口医師が勧めるやり方はとても簡単です。
まずはお尻を締めてみましょう。
1 呼吸は自然に。
2 おなかやお尻は動かさずに肛門を締めてみましょう。
3 キュット軽く締めたり、ゆるめたりしてみましょう。2~3回くり返します。
4 ギューッと2~3秒締めてみましょう。締めた後は4~6秒リラックス。これを2~3回くり返します。

次に前のほうを締めてみます。
1 呼吸は自然に。
2 おなかやお尻は動かさずに前のほうを締めてみましょう。おしっこを途中で止めるような感じです。
3 キュッと軽く締めたり、ゆるめたりしてみましょう。これを2~3回くり返します。
4 ギューッと2~3秒締めてみましょう。締めた後は4~6秒リラックス。これを2~3回くり返します。
※注意!
おしっこを途中で止める動作は、実際の排尿時には行わないようにしましょう。排尿のときに骨盤底筋をゆるめられないという、悪いクセがついてしまうことがあります。
次に、肛門と膣口と尿道口(骨盤底筋群全体)の三ヵ所を上に引き上げてみましょう。
1 息を吐きながら3~4秒かけて、骨盤底筋群全体をゆっくりもち上げます。
2 最高にもち上げたと思えるところで4~5秒、できれば10秒キープ。
3 息を吸いながらゆっくり筋肉をゆるめていきます。これを2~3回くり返します。
膣と肛門の間にある会陰部分の筋肉の動きを意識しましょう。
動作としてはいずれもとても簡単ですね。
しかも全て「こっそり」実践できます。そのため…
骨盤底トレーニングでは、局所を動かすだけなので、どんなかっこうをしていてもできます。
バスや電車に乗っているときのルーチンにしてもいいでしょう。しっかり締めて、丁寧にゆるめることを意識してください。
骨盤底筋を鍛えるには専用の動作が必要
骨盤底筋はいわゆる普通のトレーニングでは鍛えられません。
肛門と膣口、尿道口を収縮させるこのトレーニングは、普通のスポーツとは別物です。
最近は、骨盤底の機能が衰えていない場合は、腹式呼吸を正しく行えば腹横筋が鍛えられて自然と骨盤底筋群を刺激することができると言われるようになってきました。
しかし骨盤底を意識せずに、自転車こぎやバランスボールなどで腹筋を鍛えても、骨盤底を強化することはできません。
しかし上で挙げたような骨盤底筋トレーニングを行えば、効果は期待できます。その際には注意点も意識しておいてください。
骨盤底を鍛えるためには、骨盤底を意識した局所のトレーニングが必要なのです。
正しくアプローチすれば、その効果は確実に表れます。
(中略)
自分の膣口・尿道口・肛門を自分の意志どおり動かすトレーニングは、腹圧性尿失禁だけでなく過活動膀胱にも効果があります。
骨盤底筋群のトレーニングに関しては別のコンテンツも作成しているのでお時間があったらご覧ください。