いまでは、もはやLCの代名詞ともいえそうなジャムウ製品。
当サイトを訪れて下さるあなたも一度は使った経験があるのではないでしょうか?
しかし、「ジャムウ」が本当に正しく理解されているかというと、必ずしもそうではないようです。
ここでは、ジャムウについて簡単に解説しています。
このコンテンツは西田若葉さんの著書「アジアの伝統美容療法」を参考にしました。この本についてはこちらをご覧ください。
ジャムウ製品には「ジャムウ」は入ってない?
エル先輩!気づいたんですけど・・・ジャムウソープには「ジャムウ」が入ってませんよね!
えっ?というと?
私、「ジャムウ」っていう成分が入ってるからジャムウソープかと思ってたんですけど、ちょっと調べてみたらどうやら違うみたいで。そもそも、ジャムウって何ですか?
確かに「ジャムウ入り」の石鹸というイメージはあるよね。エルシーさんの「ジャムウ」の解説を見てみようか?
ジャムウ(JAMU)にはジャワ語、インドネシア語で、「客、もてなす、植物等から作られたクスリ」という意味があります。
スパコンサルタントの西田若葉さんは、ジャムウを「植物の草根木皮を使った生薬を調合したもの」と解説されてるよ。
共通しているのは、「植物で作った薬」ということだね。
ジャムウ=インドネシアの民間薬と解釈していいんですか?
そのとおり!イメージとしては「漢方薬」に近いんじゃないかな。
含有成分に「漢方薬」とは表記しないよね?「補中益気湯」とか「芍薬甘草湯」など、個別の漢方薬が表記される。
ジャムウソープの場合はカモミールやアロエ、オタネニンジンといった植物を「ジャムウ」として調合・配合してあるわけ。
よくわかりました!ジャムウ製品には、ちゃんとジャムウが入っているんですね。
ジャムウの材料となる植物や調合割合、調合法、そして各ジャムウが持つ効果などは何世紀にもわたって世襲されてきたんだよ。
ジャムウに関しては、別コンテンツジャムウ石鹸 泡立て方・使い方動画 黒ずみのもと対策に!もチェックしてね。
「ジャムウの歴史」や「石鹸工場視察の様子」といったラブコスメさんのコンテンツへのリンクをまとめています。
ジャムウ石鹸が作られる社会背景などもわかるよ。
インドネシアのアーユルヴェーダ・ジャムウ
もう少し補足します。
サンスクリット語には呪文、魔法、祈祷、念誦を意味するjapaという言葉があって、ジャムウ=jamuはこのjapaに由来しています。
「祈祷」や「念誦」と、宗教に関する言葉に由来しているのは、ジャムウが僧侶によって使われていたからと考えられます。
LCさんのサイトに、「ドゥクン」という言葉が出てきます。
「ドゥクン」とは本来ヒンズー教の僧侶のこと。ドゥクンはアーユルヴェーダ医療の知識や技術も持っていました。
現代のインドネシアは、国民の大半がイスラム教を信仰していますが、かつてはインドの影響を強く受けており、ヒンズー教が広まっていたのです。
アーユルヴェーダはインドの伝統療法です。インドからもたらされたアーユルヴェーダはインドネシアで独自の発展を遂げて行きます。
インドネシアのボロブドゥール仏教寺院のレリーフは有名ですよね。
この中には、「脈診とマッサージ」「ドゥクンとジャムウ調合」といった、アーユルヴェーダの治療風景を表現したレリーフもあるのです。
寺院が作られたのは8世紀の終わりと考えられています。
ジャムウがいかに長い歴史を持っているかわかるのではないでしょうか。
現代にも受け継がれているジャムウ
もちろんジャムウは現代でも広く利用されています。
内服薬として病気の治療、健康増進、疲労回復といった用途は当然として、マッサージなど美容向け、お茶の代用など様々な処方があるのです。
ジャムウは販売方法もいろいろで、粉剤、錠剤、水剤、さらには泥状エキスでも売られています。
一般家庭でもジャムウの調合ができるような手引書も出版されています。
王家伝来のジャムウもあります。
ジャワ各地の王宮ではジャムウの研究が進み、王宮(クラトン)周辺で作られる「クラトン・ジャムウ」は、高級品とみなされています。
女性のライフスタイル別にも多様なジャムウがあります。
・身体を整え、筋肉を引き締める ガリアン・シンスウ
・やせすぎの女性にセクシーな肉体を与える ジャムウ・バルム
・疲れた時のための強壮酒 コラソム
ジャムウは女性の肉体的トラブル解消と円満な家庭生活をサポートしてくれるのです。
ジャムウは健康と美容のために処方されますが、本質的な目的は男女の和合ともいわれています。
現在の日本では、ジャムウは漢方薬ほどは普及していません。
LCさんの製品は、日本の女性向けに開発された数少ないジャムウアイテムです。
長い歴史を経て受け継がれてきたジャムウを体験してはいかがでしょうか。